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いしいたけしのブログ

フィリピンの選挙は賄賂?暗殺?投票率は80%超え!?

投稿日:2019年6月18日 更新日:

フィリピンは日本と比べると選挙における投票率が圧倒的に高いです。

2019年5月の中間選挙と呼ばれる国政・地方統一選は、75%越え!!
参照:2019 polls voter turnout now at 75%-78%

そして2016年の大統領選においては驚異の、投票率81%!!
参照:The Many Surprises of the 2016 Philippines Elections

日本は2017年の参院選が、53.68%なのでいかに投票率が高いかわかります。(日本が低いのもありますが…。)

今回はそんなフィリピンの選挙の実態に迫っていきたいと思います。

なぜそんなに投票率が高いの?

まずフィリピンの投票率の高さを現地の人から聞いた情報や、実際に現場をから得た情報を元に僕なりに分析してみました。

高い投票率の要因としてあげられるのは

・2回連続で無投票だと投票権を失う
・投票日が祝日になる
・投票日及び前夜はアルコール類の販売が禁止
・立候補者が自分寄りの有権者に投票の後押しをする
・選挙結果が生活に直接影響を与える

以上5つです。以下に細かく書いていきます。

まず無投票が2回続くと投票権を失うということで、ある意味で投票が強制化されています。投票権を復活させるには様々な手続きを行う必要があるそうです。また無投票の正当な理由(病気とか)も必要で結構面倒だとか。

ただ日本で考えた場合「別に投票権なんていらねーし。」という人もいそうですよね。

それから政府が投票日が祝日にしたり、アルコール類の販売を禁止することで投票に向かいやすい環境を作っています。飲みすぎて投票寝過ごしたとかないようにですね。あとは酔っ払いの小競り合いや喧嘩を予防する意味もあるそうです。

立候補者が有権者の後押しをするというのは、せっかく自分を支持してくれてるのに投票に行ってくれないと困りますよね。だから、投票に行くよう促してお金を配ったり、投票所までの車を出したりするそうです。

とここまで色々な理由について挙げてきましたが…

投票率が高い一番の要因は「選挙結果が生活に直接影響を与える」ことだと考えます。

大事なこととしてやはりフィリピン人はみんな貧しいです。そのため政策次第で自分の生活が大きく変化する可能性があるわけです。

フィリピンには貧困家庭に現金支給をする4psという制度があるのですが、それをどう運用するか、額面がどうなるか、政策により変わっていきます。

例えば「昨年はうちは月2000円の支給があったけど、政権が変わり現金支給を受給できる条件も変わったので今年はもらえない。」といった可能性があるということです。

日本だったら子ども手当とか急に無くなったら困るとは思いますが、フィリピンの場合はなくなると食べていけなくなる可能性があるんです。

これは大きな違いですよね。

そうすると必然的に政治への注目度は高くなります。だから、自分たちのリーダーは自分で選ぶという意識が高いですね。

LIVE?ワイロ?暗殺?驚きの選挙戦略

これはある候補の選挙集会。

もはやLIVEかダンスパーティーかという感じですが、楽しい歌やダンスでまずは人を引きつけるのがフィリピンの選挙戦略の基本!

こんな感じで選挙期間中はいつも音楽が街なかに鳴り響いています。

こういうところでこの後なにが起こるかというと…ワイロです。

洋服や石鹸などの生活必需品、お米やパンなどの食料さらには現金が配られるんです。

ここに挙げた動画の集会で現金や食料が配られたかはわかりませんが、一番上の動画でもラッパーがさり気なくTシャツを投げ渡しています。

僕の友人は2019年5月の選挙で4000ペソ(約8000円)=1ヶ月の給料の約1/3を視聴候補者から受け取りました。

ただ投票時は誰に投票したかわかるわけではないので「いくらもらおうと誰に投票するかは自由。」とみんな口にします。

つまり現金を配るのは当たり前で、配ることが大前提。配ってはじめて選挙のスタートラインに立てるというレベルなんです。

さらに過激な選挙戦略として暗殺という手段があります。

対立候補が死んでしまえば選挙は確実勝ちになります。

だから人を雇って暗殺するという話が良く聞かれます。日本のニュース誌でも取り上げられています。

ワイロを配りまくるより暗殺を依頼する方が安く済むなんていう話もあるくらいです。

恐ろしい。日本では考えられませんね。

生活の中に当たり前にあるフィリピンの選挙

以前投票日に選挙へ同行させてもらったことがあります。

その中で、まず驚いたのが投票所に人が溢れていること。

それから投票所に売店が出ていたこと。

まるでお祭り!

そして地域の人が一同に集まるので久しぶりの再会を楽しんだり、いつもの仲間とおしゃべりしたりという光景がそこにはありました。

そしてなにより驚いたのが投票までの長蛇の列をみんな文句も言わずに待っていること。

僕の知り合いは余裕で1時間くらい待っていましたが、さも当然のように並んでいました。

歩行困難な人も、赤ちゃん連れでも投票に来ていました。(さすがにこういう人は並ばずに投票できる。)

この光景を見てて気づいたのは選挙ってフィリピンの日常に当たり前にあるもので、みんな「投票って当然行くのものだ。」という概念を持ってることがわかりました。

じゃなきゃこんなに長時間普通に待ったり、誰しもが来る場にならないはずです。みんな苦労して投票してるといよりも本当にそれが当たり前という感じなんですよね。

もしかしたら投票率の高さの本質はここにあるかもしれません。







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